Report by 森内
協賛各社(順不同・敬称略)
ステーキ ケンタス  株式会社 モトハラ  T.E.スポーツ  スージーディジット  株式会社 ウエストウッド井原商会
株式会社プラプラタ  PLUS AUTO  全日本モーターサイクルクラブ連盟  KAMIKAZE スポーツ
株式会社 ジィ・エフ・シー  ウエストポイント  日晃スポーツランド  TOSTEM 浅川

こんにちは!事務局の森内です。  今回初開催の Japan VET 、全日本MXのときの賑わいはなかったのですが、とてもいいムードで開会式からレース進行と流れていきました。総じてとても楽しい一日でしたね。 「もうひとつの全日本」といった感じでしょうか?
プロデューサーである福本・伊田両名の積極的な活動に、共感し、応援してくれた多数のレジェンドライダーの走りはとても力強く、 われわれに何かを与えてくれたような気がしました。
そして、なんと言っても「テッペイ」さんの華麗なトークで終始会場をやわらかい雰囲気にしてくれたのは言うまでもございません。
 そして今回のレースレポートは、ダートクールなどバイク雑誌を中心に執筆活動を続けるフリーライターの「青木タカオ」さんにお願いしました。 自ら参加しながらの臨場感あふれるレポートですので期待いたしましょう!!それでは、始まり、始まり???。


こんにちは、フリーライターの青木タカオです。今回は自分のレースも楽しみつつ、伝説的な名ライダーたちのライディングを間近で観ることができたし、往年のヴィンテージバイクが疾走する姿も観る事ができ、レースに参加するだけでなく、ギャラリーとしても十分に楽しめました。第1回開催となった“ジャパン・モトクロス・チャンピオンシップ”、この大会は今後盛り上がる事間違いなし! そう確信しました。さらにレースMCは「テッペー」さんこと中尾省吾さん。1958年の佐賀県生まれで、モータースポーツ業界では知らない人はいない超ビッグなフリーカメラマン&ライター。マイクを握らせれば爆弾トークの連発で、会場を大いに沸かしていたのでありました。それではレースレポートヘ参りましょう!


■JAPAN VET 2007
開催日 :5月3日(木)
会 場 :オフロードヴィレッジ
天 候 :快晴
コンディション:ドライ
■リザルト
■Japan VET
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Japan VET 30 class
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Japan VET 40 class
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Japan VET 50 class
■GT
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GT 30 class
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GT 40 class
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GT 50 class
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GT 60 class

■GU
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GU 30 class
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GU 35 class
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GU 40 class
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GU 45 class
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GU 50 class

■GV
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GV 30 class
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GV 35 class
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GV 40 class
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GV 45 class
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GV 50 class
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GV 60 class
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GV 70 class
■Woman
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Woman Novice class

■Vintage
 ●Vintage Open class
■MYフォトグラフ
受付・ブリーフィング等(1)
受付・ブリーフィング等(2)
練習走行(1)
練習走行(2)
ヒート1(1)
ヒート1(2)
ヒート1(3)
昼休み(アトラクション)
ヒート2(1)
ヒート2(2)
ヒート2(3)
表彰式/その他
【JAPAN VETクラス】
 この大会のメインイベントはなんと言ってもこのクラス。モトクロスファン垂涎の名ライダーが足並み揃えてのエントリー。そのライディングは現役を退いた今なおアグレシッブで、コースサイドに張り付いたギャラリーを圧倒。熱いバトルを繰り広げる展開に、観戦者らはみな大興奮だった。
 ヒート1をブッチぎったのは37歳、川島雄一郎選手。1995年-96年、IA125ccで2年連続チャンピオンを獲得した走りはまったく衰えておりません。ヒート2は42歳、田淵武選手がトップを快走し、総合2位/1位で見事な逆転優勝。ヤマハのエースの走りは健在でした!
 そしてV9チャンプ東福寺保雄選手(50歳)は、3位/2位でさすがの総合2位。総合3位には、ヒート1を制したもののヒート2は先輩たちに遠慮されたのか9位に後退した川島選手。総合4位には、お馴染みの伊田井佐夫選手(50歳)が6位/3位で入賞。5位は45歳の安藤一雄選手。6位は杉尾良文選手(45歳)。1975年セニア125、1980年、83年にIA250でチャンピオンを獲得した走りは、いま観ても華麗かつ力強かった。7位は“ケン ヤ”の愛称でファンの多かった大内健八選手(37歳)、8位は1979年エキスパートジュニア125のタイトルを獲った原口衛選手(51歳)、9位は北海道から駆けつけていただいた源治篤選手(47歳)。そして1981年IA250チャンピオンの福本敏夫選手(53歳)、さらに小原剛選手(41歳)、1975年セニア250チャンピオンで、AMAスーパークロスで初めてダブルジャンプを跳んだ増田耕二選手(58歳)、長 裕選手(48歳)らが巧みなライディングを披露してくれた。増田選手は1986年式のCR250Rでエントリー!
 表彰は年代ごとにクラス分けされ、30-39歳クラスは川島選手、40-49歳クラスは田淵選手、50-59歳クラスは東福寺選手がそれぞれ優勝を飾った。夢のような豪華メンバーが集まったJAPAN VET。まさにドリームマッチでした!



【GTクラス】
 元IB、NAを対象にしたトップグループGTクラス。表彰はやはり年齢別で30-39歳クラスは#189秋田敏貴選手が2位/2位と手堅い走りでリザルトを揃え総合優勝。ヒート1を制した#5大内健八選手はヒート2で4位に後退し、総合2位。ヒート2でスタート・トゥ・フィニッシュを決めた#57大山秀晴選手が5位/1位で総合3位となった。
 40-49歳クラスは齋藤兼一選手が、両ヒートを危なげなく制して総合優勝。総合2位には3位/2位の#46川本誠選手、3位には94年式のCR80で参加し、2位/3位と健闘した#20松尾憲治選手が入った。
 50-59歳クラスは#208石井進選手が1位/1位の総合優勝。ヒート1ではラストラップで#49加藤木 桂選手をかわしてトップに立ち、ヒート2でもその勢いを持続した。
 話は逸れますが、テッペーさんのレース実況が面白過ぎる。ほとんど放送禁止なのでココでは紹介できませんが、出場しているライダーのことを熟知。その取材力、経験、頭の良さ、羨ましい限りです。テッペーさんは小学4年生の時から東京モーターショーに通い始め、中学2年生で富士スピードウェイに通うほどのモータースポーツマニアに。バイク雑誌の編集部で3年間修行の後、80年からアメリカ各地のレース取材に出かけるようになったそうです。

【GUクラス】
 元NA、NBを対象にしたセカンドグループGUクラス。30-34歳クラスは#279新井祐輝選手が1位/1位で総合優勝。新井選手は某イタリア製バイクを取り扱うディーラーの店長さん。モトクロスで速いなんてカッコ良すぎです。バイクはイタリア製ではなくYZ250Fでした。そして総合2位は4位/2位の#99河野崇史選手、3位は3位/3位とまとめた#7後藤真一選手が入った。35-39歳クラスは#238神戸正弘選手と#54佐藤賢選手の一騎打ちだったが、両ヒートとも神戸選手が前を走り総合優勝。
 荒れた展開となったのは40-44歳クラスで、ヒート1を制した#47田口益充選手は、ヒート2の2周目で転倒。6位でチェッカーを受け総合4位になってしまった。ヒート2を制したのは#2赤川健一選手で4位/1位の総合優勝。3位/2位だった#112神宮匡選手が総合2位、2位/3位だった#17工藤厚選手が総合3位となった。1位から3位までが同ポイントで並んだのだった! ヒート2って大事なんですね。。。久々のレースとなった#228伊集院兼選手は調整段階だったのか、入賞圏内には入ってこなかった。
 45-49歳クラスは両ヒートともに#87新垣盛彦選手、#13加藤修一選手、#48山中利昌選手の順でチェッカー。50-59歳クラスのヒート1は#100岡安孝雄選手が#211門井文夫選手を抑えてチェッカー。ヒート2では#117渡辺訓選手が門井選手を振り切り、トップでフィニッシュ。総合優勝は3位/1位の渡辺選手、総合2位は1位/3位の岡安選手、総合3位は2位/2位の門井選手となった。

【GVクラス】
 元NBらを対象にしたGVクラスは計47台がエントリーした激戦区となった。30-34歳クラスは#93工藤恭二選手が2位/1位で総合優勝、1位/2位の#19新沼伸介選手が総合2位、3位/3位とリザルトをまとめた#122高嶋正次選手が3位となった。実力者らが堅実な走りで上位に食い込んでいる。そしてワタクシ青木は、両ヒートともにスタート直後に思いっきり転倒。実力通りのお粗末な結果に終わってしまった。トホホ……(涙)。
 35-39歳クラスは#15椿 裕之選手が2位/1位で総合優勝。#5栃木功次選手が1位/2位で総合2位、3位には3位/4位の#192 ダートスポーツ編集部 キース宮崎こと 宮崎大吾選手が入った。
 40-44歳クラスは#64大沢秀秋選手が1位/1位で文句なしの総合優勝。#201及川賢治選手が2位/2位の総合2位、3位には5位/3位の#72松永洋一選手が入った。注目は#24石井宏明選手で90年式のKX500でエントリー。パワフルな2ストローク500ccエンジンを巧みに扱っていたのが印象的だ。
 45-49歳クラスを制したのは98年式RMX250Rの#500大谷昭夫選手。ヒート1でトップを獲ったもののヒート2ではラストラップで#703瀬戸正勝選手に抜かれ2位に。しかし、瀬戸選手はヒート1で3位、#53久保田誠司選手がヒート1で2位に入っていたため、総合結果は1位/2位の大谷選手が優勝、3位/1位の瀬戸選手が2位、2位/3位の久保田選手が3位となった。
 50-59歳クラスは、#9三木幸夫選手が1位/1位で総合優勝。総合2位は3位/2位の#71神田隆博選手、総合3位にはナント、トリッカーで参加した#226野坂英司選手が4位/4位で入賞。XR100の#114石井 明選手はヒート2で3位に入るもののヒート1の7位が響き惜しくも総合4位。XR200で疾走した“横綱”こと#161山崎謙也選手、同じくXR200の#28杉田廣吉選手も攻めの姿勢を崩さないライディングを披露し、レースを満喫していた。
 60歳オーバークラスは、CRF150Rの#58花房 謹選手が1位/1位で総合優勝。日本のスーパークロスの仕掛け人であり、数々のMX誌を手がけてきた偉大なる大・大・大先輩・森岡進選手は2位/2位とリザルトをまとめ、さすがの総合2位。3位には3位/4位の#59卜部泰和選手が入った。ステーキケンタスの#63竹之内幹雄選手はYZ85でエントリーし、6位/6位でレースを終えている。

【WOMANクラス】
 出走台数4台とチョッピリ寂しくなってしまったWOMANクラス。しかし走りは熱く、寂しさを吹っ飛ばす快走を見せてくれたのがYZ85LWの#35目黒佳子選手。両ヒートともスタートから飛び出しチェッカーを受けるパーフェクトウイン。総合2位は2位/2位の#64大沼洋士子選手、#411三田晶子選手は3位/3位、#98高嶋さやか選手が4位/4位となった。

【Vintage OPEN】
 さぁ、さぁ、JAPAN VETクラスに匹敵する盛り上がりを見せたのは、1979年以前生産の空冷2本ショックモデル限定で行われた「Vintage OPEN」クラス。博物館に飾っておきたいような往年の名車たちが35台! ズラリ勢揃いして、どのマシンもホコリまみれのコースを走らせるのがもったいないほどのグッドコンディション。そんな名車たちが走る姿を観れるだけでも十分と思ったが、そこは皆さん生粋のモトクロスフリーク。「バイクは走ってなんぼ!」と言わんばかりにアクセルをワイドオープン。走行ペースはかなり速く、ジャンプはガンガン跳ぶしバトルも熱い!! おまけにライダーのファッションも当時のウェアやヘルメットを組み合わせてあり、もうカッコイイったらありゃしないのだ!!
 レースは両ヒートともに#2高田 寛選手(51歳)が79年式RM250でブッチぎっての優勝。足まわりを強化するなど工夫もあったみたいだが、ライディングも華麗だった。で、このクラスがユーモアなのは、2ヒートのレース結果に年式を加算して総合結果を決めるという「旧ければ旧いほどエライ」というベテランを讃えるこのレースに相応しいルールが適用されていること。要するに1979年製のバイクで1位よりも、68年車の3位の方が順位が上になるというわけだ。(チョットややこしいので、リザルトを見て納得してくださいね!)
 というわけで1979年製は今回もっとも新しい部類に入るが、それでも1位/1位の高田選手が総合優勝。総合2位には1972年式TMスガヤSPで6位/6位の成績を収めた#62丸山 靖選手(53歳)が、総合3位には79年式RM125で3位/2位だった#87新垣盛彦選手(45歳)が入った。
 ワタクシ青木が個人的に見てもっともカッコ良かったのは、1966年式の「グリーブス」で出場した#144加園芳道選手(60歳)。グリーブスがイギリスのメーカーであることぐらいしか勉強不足で知りませんが、なんとカッコイイことか。加園選手のファッションも当時のスタイルで、ばっちりキマってました!!
 60年代のバイクで走ったのは他にも2名。#226野坂英司選手(58歳)はブリヂストン90で総合5位(10位/13位)。68年式DT1で走った#94小沢和之(マガジンハウス ハナコ編集部)選手(45歳)は、総合10位(15位/12位)の成績を収め、ギャラリーを湧かしていました。
 さらにスペイン製のブルタコや、トライアンフやBSAの英国車も激走。ハスラー、エルシノア、XT500などが一堂に集まってレースをする夢のようなクラスでした!!


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